ウェルビーイングは、昨今人にとって最も重要なワードになっています。今やウェルビーイングという言葉を知らない人はいないのではないかと思います。
ウェルビーイングというのは、その言葉の通り、良い状態を指していて、身体だけでなく心も良い状態である事を意味しています。私自身も、ウェルビーイングは人間にとって最も大事なものだと思っています。
ここ数年、ウェルビーイングに関する研究は様々な分野で行われていて、その知見はかなりたまってきていると思います。一方、世界の人々のうちのどれだけの人が、自分自身はウェルビーイングを満たしていると感じられているかという事を考えると、まだまだ十分ではないと感じます。その意味で、ウェルビーイングについては、これから先ももっと議論されるべきだし、もっと研究され、より多くの人にその良い影響がもたらされるべきだと思います。
実際、ウェルビーイングの研究や知見が大量を生み出されたとしても、それらをより良く活かして人々に実際に実行されなければ、「ウェルビーイングって大事だよね。」で終わってしまって、ブームが去ったら忘れ去られてしまう。そのような事では意味が無いと思います。
そうならない為には、改めて「ウェルビーイングとは何か」という事について、ちゃんと問い直されるべきだと思います。それは哲学の仕事なのかもしれません。そもそも、一体ウェルビーイングとは何なのか。そして、ウェルビーイングはどのように取り扱えばよいのか。色んな情報や知見はあると思いますが、それらを皆が実際に取り扱って、それぞれの人々がウェルビーイングを向上させる事ができるようにならなければなりません。その為にも、ウェルビーイングとは何かについて取り扱える形に解明しなければならないと思います。
哲学の仕事のひとつは、人間が取り扱えない事象を取り扱えるようにする事です。その1つの方法が、その事象を哲学によって解体し、人間が取り扱える科学に置き換えるという事です。
科学は、特に科学技術は、人間が長い歴史の間に生み出した、極めて実効性の高い人間の方法です。この方法に落とし込む事ができれば、現実化する可能性が高まります。そのような意味で、ウェルビーイングを哲学によって解明、つまり、解体し、そして、科学技術的方法に発展させる事が大切だと思います。そうする事で、ウェルビーイングを実効的に向上させる事が出来ます。
そういうわけで、ウェルビーイングはとても大事です。そして、人のウェルビーイングを向上させるために、ウェルビーイングを哲学により解体し、科学技術的方法に展開させる事が大事です。そうする事で、ウェルビーイングを実現できます。