不安というのは、何か原因があって不安になるのではなく、自分の身体が不安を感じる状態になっているから、というのはあると思います。身体の状態が不安の原因だと言えば、確かに不安の原因はあるわけですが、仕事が忙しいとか、そういった事が直接の原因ではない、という事です。あくまで間接的な原因であって、身体そのものが不安に感じるモードになっている、という事です。
不安を感じる状態とかモードみたいなものは、個人差が大きい部分もあります。仕事が忙しいという原因に対して、その事を凄く気にしていつも不安の人もいれば、その事を全然気にしていなくて全く不安を感じていない人もいます。その人の身体が、不安のモードになっているかいないか、という事が重要です。身体が不安を感じるという事を覚えているという事です。
だから、不安を感じてつらい時は、例えば、仕事が忙しいからその仕事を対処する事で、不安を軽減させようとするのではなく、不安そのものを軽減させようとするのが良いと思います。
ひとつに、自分の言葉を使ったナラティブな方法があると思います。思っている事を言葉にしたりノートに書き出したりすると、気持ちが楽になったりします。落ち着いた時間を準備して、自分を客観視して、自分をより理解して上げる、メタ認知する、といった感じです。
もうひとつに、身体にアプローチするのが良いと思います。身体を使うという事です。不安を頭で何とかしようとしても、身体がその状態になっていませんから、上手くいかない事が多いです。なので、頭を使おうとせずに、とにかく身体を使ってみる。筋トレをしたり、体操をしたりして、運動するのが良いと思います。ヨガとかストレッチ、マッサージも良いと思います。身体がリラックスすると、不安は和らぎやすいと感じます。
もうひとつは音楽です。音楽を聴くだけでも身体を使います。音楽はあまり落ち着かないものより、リラックスできるものが良いと思います。音楽を聴く事で、耳を使ったり、頭を使ったりします。聴覚を通じて気分や感情、記憶にも作用して、頭の中に、言葉とは全く異なる影響が及ぼされて、心地良くなったりします。そして、一緒に歌うのも良いと思います。呼吸や喉を使って声を発する事で、もっと積極的に身体を使う事が出来ます。音楽や声は、一種の振動ですから、身体全身で共鳴する事で、身体や頭に心地良さが広がります。私はハミングもやったりしていますが、それも凄く効果があると感じます。
毎日の不安は煩わしいものです。そして、不安は何らかの原因が外にある事が問題ではなく、自分自身の身体が不安のモードになっている場合があります。なので、不安を軽減させることが大切で、ナラティブな方法もありますが、身体を使った習慣も良いと思います。筋トレや体操、ヨガなどの習慣も良いですし、音楽を聴いたり歌ったりするのも凄く良いと思います。