人の意識というものは、向ける事で効果を発揮する。そういうものだと思います。意識を向けるという事こそが、人間が出来る重要な事だと思います。
例えば姿勢。姿勢は、無意識に崩れていくもの。背筋をまっすぐにしているつもりでも、気が付いたら猫背になっています。無意識のうちに、猫背になっています。これが長時間続くと、肩こり、首こりになって、眼精疲労にもなって、頭痛にもなります。
なので、意識を姿勢に向ける事は大切です。姿勢はそもそも無意識のうちで保たれているようなものでなければならないと思いがちですが、違います。猫背の姿勢が定着している人は、無意識だと自然と、そして、必ずと言っていいほど、猫背になっています。無意識を期待してはいけません。
猫背になっていたら、意識的に、背筋を伸ばす必要があります。そして、無意識になって、気が付いたらまた猫背になっているわけですから、それでもなお、意識を向けて背筋を伸ばすわけです。
猫背を改善したい場合は、いつでも、意識を姿勢に向けて、猫背にならないように気を付けるべきです。意識とはそのように使うべきです。無意識に任せてはいけません。
習慣化に成功したら、それは無意識でも実行できるようになります。歩く事は無意識にできますが、これは習慣化に成功しているからです。
猫背の人は、習慣化に失敗しているわけです。逆に言えば、習慣化によって猫背になっているわけです。つまり、習慣化の結果、無意識に猫背になっているわけです。
習慣化を成功させるためには、常に意識的に、その事について継続しなければなりません。姿勢を正しくするという事に、出来るだけ常に意識を向けていなければなりません。
意識とはそのように使うものです。
人の意識は、その意味で、力を持っています。意識を何かに向ける事で、それを実現できるわけです。意識は、それに自分をコミットさせ、それを持続させて、習慣化します。習慣化に成功すれば、それは無意識に出来るようになります。人はそのようにして多くの事を出来るようになります。学習です。行動の変容です。
多くの事はできるようになり、多くの事を止める事も出来ます。それも、意識の力で可能です。
ただ、確かに、意識は1つの事にしか向けられません。同時に多くの事には向けられません。そのような制約はありますが、1つずつきちんと意識を向けていけば、それによって実現する事が出来ます。
人の意識は力です。意識の力を使う事で猫背も改善できます。習慣化できます。それが意識の使い方です。