毎日の習慣や哲学の実践をつづる40代ブログ

毎日の習慣、考えている事、実践について、基本哲学好きとして、とにかく書き続けている40代です。

何故「今を生きる」が大事なのか。今を生きないとつらく、死ぬまで生きていない事になる。

よく「今を生きる事が大事」いう事を耳にするような気がします。仏教でも、「今ここ」を生きると言います。

 

「今」を生きる事が大事とわざわざ言うからには、人は他の「時」を生きてしまうという事があると言っているわけですが、他の時とはなんだろうかと考えると、おそらく現在、過去、未来としたときの過去や未来を生きる、という事だと思います。だから、つまり、過去や未来を生きずに、今を生きた方が良いという事だという事です。でも、何故今を生きる事が大事なんだろうか。何故今を生きなければならないのだろうか。

 

今回は、何故今を生きる事が大事なのか、という事について、経験的な理由と、理由的な理由から考えてみたいと思います。

 

私自身、未来の為に今を生きるという事は苦しかったという記憶があります。それは受験期です。中学の頃は、高校へ進学したらきっと楽しいんだろうと思っていました。それは、その頃生きるのがきついと感じていたからです。勉強は多少できましたがそれでも受験のための勉強は苦しかったし、部活の野球もきつかったというのもあります。そして、高校になっても、「大学に進学したら楽しいはず」と充実感みたいなものを常に先送りしていました。だから、高校時代もきつかったです。高校の頃も野球をしていて、勉強もそこまでできないわけではありませんでしたが、未来の為に今を生きるような生き方をしていたので、本当に今がつらいという実感があります。

 

大学に進学する前に一年間浪人生として予備校に通っていましたが、今思い返すと、浪人生の時は楽しかった記憶があります。まず、成績的にはほぼ合格出来るラインにいて大学進学に対する余裕があった事と、毎日決められた時間に学校のような場所に通う事は得意でしたから、実際皆勤でしたし、きちんと勉強さえしていれば後は何をしても良いという感じだったので、けっこう遊んでいました。高校までは野球と受験で時間がなく、今を生きていませんでしたが、あの頃は予定していなかった予備校時代という、いわゆるモラトリアム期のような時期で、今を満喫していたんだと思います。

 

大学に進学すると、また軽い絶望期に入っていました。就職のための今を生きるという事がつらかったんだと思います。それなりに遊んでいた大学時代でしたが、就職してマイホームみたいな予定された未来に絶望感を感じていました。そんな中、大学の4年の時に配属になった研究室での実験や学問が面白いというのもあって、実際大学院まで進学して博士にまで行きました。そこまで行けたというのは本当に親に恵まれていたなと本当に思いますし、勉強が面白いという事に気付けたのも幸運でした。

 

受験期の若い時の話が長くなりましたが、もうひとつ経験的な事を言うと、実際、未来を予測してその為に生きようとすると、実質的につらいという実感があるという事です。経験的に、知っているという事です。今目の前の事に集中していると、つらくないですし、充実を感じます。でも、変わらない暗い未来が予測されると絶望感が押し寄せてきて、鬱になります。縛られた未来の為の不自由な今という感じでしょうか。つまり、今に意味を感じないとつらくなるという事です。

 

また、論理的に考えてみると、逆説的に考えると、今を生きない場合、生まれてから死ぬまで、今という瞬間瞬間を生きないという事になりますから、つまり生まれて死ぬまでずっと今を生きないという事になります。という事は、「今を生きない」という事は、「生きていない」のと同じ事になってしまいます。

 

別の言い方だと、常に未来の為に今を生きようとしていると、例えば、一年後の未来の為に今を生きようとすると、一年経った時、また「その時から一年後の未来」の為に「その時の今」を生きるわけですから、常に「今」を先送りし続けている事になります。だから、未来の為に今を生きると、常に死ぬまで未来の為に今を生きないといけなくなって、今を生きないまま死んでしまう事になります。つまり生きていないという事になります。生物学的には生きていますが、実感として生きていないという事です。

 

そう考えると、意味とか実感とかが生きるという事を支えているように思えてきますし、実感というわけですから、生きる感覚とか、生きる体験が大事という事を言っているように思えてきます。

 

確かに、一方で、今を生きる事は、今この瞬間に没入して集中していると心地良かったりしますし、我を忘れて楽しい事も分かります。瞑想の実践も今ここに集中する実践です。自分の全知覚が今に向けられる体験をするというのは、まさに今を生きる事に他なりません。

 

今回は、今を生きないと今を生きるのがつらいという積極的ではない視点から考えて、今が生きる事が大事だという話をしましたが、もっと積極的に今を生きる事が大事という事を次回は考えてみたいと思います。