人は自分の事を知ってもらいたがる生き物です。他の人に自分の事を知ってもらいたがるわけです。確かに誰でもいいわけではありません。ですが、この人には自分の事を知ってもらいたい、そういう人に自分自身をよく知ってもらいたいわけです。
知ってもらいたいし、自分の話を聞いてもらいたいわけです。聞いてもらったところでどうしようもないのに、不安でしょうがないからか、寂しくてしょうがないからか、とにかく話を聞いてもらいたがるわけです。
とは言え、話を聞いてもらったからと言って、話を聞いてあげるかと言うと、それは無いわけで、人間とはなんとわがままな生き物か、という事です。
いつも自分の事ばかりなわけです。いつも自分の事ばかりだから、人に話は聞いてもらいたがる一方、人の話の聞く気はない。そういう事です。
こういう状況は決して良いわけではありません。その意味で、人は自分の事ばかりになってはいけないわけです。知らず知らずのうちに人に迷惑をかけてしまっているわけです。
人にエネルギーをかけさせてしまっているわけです。その上で、人をないがしろにもしてしまっているわけで、つまり、尊重していないわけです。
人は、不安がいっぱいだし、自分の事で精いっぱいだし、人の事なんてかまっていられないわけです。にもかかわらず、人に知ってもらいたいし、人に話を聞いてもらいたいわけです。
人間とはそのような生き物ですが、この状態に留まっていてはいけません。自分の事ばかりにならず、自分を越え出ていかなければなりません。
自分は自分の話を誰かに聞いてもらいたいが、他の人も同じように自分の話を聞いてもらいたいという事を、知っておかなければなりません。みんな同じなわけです。
自分自身が他の誰かにないがしろにされ、尊重されない事をものすごく嫌うのと同様に、他の人もないがしろにされるのも、尊重されないのも、大嫌いなんです。みんな同じです。
ですから、その事をよく知って、肝に銘じて、他の人をちゃんと尊重すべきです。
他の人の事を、自分の事のように、ちゃんと見るべきです。
そして、他の人の話をよく聞いて、その人の事をよく知ってあげる事です。自分が望んでいる事を、他の人にちゃんとやってあげるんです。
もしくは、そのような望み、願望、欲望、は皆持っている事をよく知って、自分はその事にだらしなくならない事です。つまり、他の人の事を想像する事です。そして、自分の事を知ってもらう事ばかりにならず、自分の話を聞いてもらうばかりにならない事です。