近年、個人主義の時代に入っているせいか、他人や社会のせいにしたり依存し過ぎたりせず、自分で自分を支えることが大事になってきているように感じます。そして、人の為に役に立ちたい、人を助けたい、そう思う時も、ますます、自分で自分を支える力、自己肯定する力が重要に感じています。「自立する」という意味なのかも知れません。特に私は40歳を越えて、ますますそう感じるようになってきました。
そこで、今回は、自分で自分を支える方法として、自分を言葉でいかに元気づけていくか、という事についてお話ししたいと思います。
言葉は、他人とのコミュニケーションに専ら使うものですが、自分に向けても使われるものです。独りでいるときは、いつも一人で自分と会話していると思います。自分と話をするときは、言葉は音が発せられなくても、無音で頭の中で巡ります。そして、言葉は自分をコントロールする力を持っています。人間の脳には言語野があり、また、前頭葉には思考を司る神経系もあり、論理的に言葉を使って自分自身にメッセージを与える事ができます。
そして、自分自身に向けて、自己肯定する言葉を発してあげる事が大事です。ですが、その前に、自分にとって、どのような言葉が、自分を肯定したり、元気づけたりするものなんでしょうか。それを、探す作業は意外と重要です。例えば、以下のような言葉を、自分に向けてみましょう。
「自分は頑張っている。」
「自分はよくやっている。」
「自分は頭が良い。」
「自分は出来る。」
「自分は人と仲良くできている。」
「自分は絵が上手い。」
「自分は時間に正確だ。」
「自分の見かけは良い。」
「自分はもてる。人気がある。」
「自分は安定している。」
「自分は正義感がある。」
「自分は勇気がある。」
「自分は人や世の中の事をいつも大事にしている。」
「自分は優しい。」
「自分は人を信じている。」
どうでしょうか。何か、自分にしっくりくる、自分にふさわしい、自分らしい元気が出る言葉はありましたか。上に挙げたのは一例で、他にもたくさん、自分に向けて元気になる、肯定される、ふさわしい言葉があると思います。自分の単なる願望で、実際自分らしくない言葉だったら、あまり自分を元気にしないと思います。きっとぴったりくるものはあるはずです。もっとたくさん挙げてみて、ぜひ探してみてください。
そして、その自分を自己肯定する言葉を、毎日の習慣にして、継続して使ってみてください。アファーメーションのようなものでしょうか。自分にぴったりの言葉であれば、きっと元気が出てくると思います。また、つらい時、不安な時、焦っている時、憂鬱な時、罪悪感を持った時、ぜひ、この自己肯定する言葉を自分に向けて使ってみましょう。心が和らいだり、落ち着いてきたりすると思います。
言葉の力は本当に絶大です。常に、自分の自己肯定する言葉を発見して、習慣にしてみてください。自分で自分を支える力になると思います。