毎日の習慣や哲学の実践をつづるブログ

毎日の習慣、考えている事、実践について、基本哲学好きとして、とにかく書き続けています。

辛いときは無理して自分を変えない。習慣に任せる。

仕事が上手くいかなくて、辛いときってありますよね。仕事は、上手くいく事もあれば上手くいかない事もある。それが普通だと思います。でも、本当にうまくいかなくてどうにも辛いときってあるんですよね。そんなとき、事態を変えたいと思って自分を変えようとする事ってありませんか。今までやっていたことを無理にやめて、新しい何かはじめようとしたり。でも、そもそも辛いから取り組むのは結構大変。そういう時は、無理に何かをしようといなくてもいいんだと思います。流れに身を任せるしかないんです。どうせ、今の自分を変えて何か新しい事をはじめようとしても、大して上手くいきません。辛く落ち込んでいるときはそんなエネルギーはありませんから、新しいことは始められません。そんな時は、習慣に身をゆだねたらいいんです。

 

何故無理に自分を変えようとしなくていいのか。それは言うまでもなく、辛く苦しいときは、大したことはできないからです。思考も前向きになれないし、元気もないから、何もできない。だから、無理に自分を変えようとする必要はないんです。

 

そして、普段やっている習慣を思い出して、その習慣に任せるのが良いと思います。習慣はすでに自動的にできるようになっていて、エネルギーがかかりません。歩行とか呼吸みたいに、ほぼ自動的にできます。だから、辛くても身につけていた習慣は苦労することなくできますから、それで前に進めます。そうしていくうちに次第に辛さが抜けてきます。

 

そして、習慣がさらに良いのは、もし、普段から良い習慣を作っていたら、辛く苦しいときでもなんとかできます。良い習慣は実行すればするだけ自分自身が良くなっていきます。より前進できるようになります。ウオーキングを習慣にしていれば、辛いときにとにかく歩く事で気分転換になるし、身体の健康も改善します。勉強や本読みが習慣であれば、それらは実践したとき確実にプラスです。

 

その意味で、普段から習慣化を身につけておくことをお勧めしたいです。習慣化は何か新しい事ができるようになるために数週間の時間を要します。習慣化は、脳の神経細胞のネットワーク内で起こっている事です。この神経細胞のネットワークは可塑性を持っており、繰り返し反復すると慣れない事もできるようになります。習慣化の取り組みは時間がかかりますので、普段からより良い習慣を身につけるようにしておくと、辛くて苦しいとき、何もできずより絶望的になるより、自動化した習慣によってより良い何かはできます。

 

そのような意味で、辛いときは習慣に身を任せるのが一番です。もし良い習慣をもっていたらこんなとき役に立ちます。ぜひ、習慣を意識して取り組んでみてください。辛いとき、普段からやっている習慣が役に立ちます。ぜひトライしてみてください。

失敗で落胆したとき。失敗は挑戦でしか起きない。

長く働いていると、自分なりに頑張ったのに成功できなかった、上手くいかなかった、評価されなかったという事ってありますよね。その事で意外と落胆してしまったり、失敗だったと後悔したり、自分はダメだと自己否定に陥ったり…。でも、月並みですが、失敗は挑戦しなければ起きないんです。だから、失敗はこれから先の事を考えるととても良い事なんです。慰めに聞こえるかもしれませんし、確かに慰めも含まれていますが、でも、本当に失敗は問題ではないのです。こういう事はよく聞く話なので、言うまでもないかもしれませんが、実際に成功できなかった時、自分が思っていたより落胆するものです。ですから、失敗は本当に良い事なんだという事について強調したいので、お話ししたいと思います。

 

まず、失敗とは何かについて考えてみたいと思います。この場合特に、自分にとっての失敗とは何かです。仕事をしていると、出来ない事が少しずつできるようになったり、出来ない事が出来ないと分かってやらないようになったりして、浮き沈むも小さく、会社にも慣れてきて、自他ともに自分に対する社内の評価にも慣れてきて、もはや、仕事をしていて、失敗することは無くなってきます。失敗を避けて確実に仕事を進められるようになってくるからです。だから、その上で失敗をする、失敗をしたと落胆するというのは、今まで出来なかった事にチャレンジしたときだけです。本当にまれです。そして、失敗とは、自分の内面で感じることです。だんだんと、誰も自分の事を評価することもなくなってきます。だから、自分の心が失敗を感じる時というのは、自分自身が何かに挑戦した結果失敗したと感じる時なのです。失敗とはつまり自分の中の失敗なのです。

 

では、何故挑戦が重要なのか。さっき言いましたが、挑戦しなければ失敗することはないからです。仕事を長くやってくると、自分にとっての出来るレベルは分かってきますから、超えられないかもしれないリスクは回避できます。その上で、失敗するわけですから、それは挑戦しているに他ならないのです。そして、そういう、その時のレベルで、成功できるか分からない事にトライするわけですから、それは勇気の要る挑戦です。そんな挑戦でなければ、失敗は起こりません。だから、挑戦しなければ失敗は起きないのです。

 

そして、失敗すると何故良いのかというと、失敗は次の新しい成功へのヒントになるからです。その失敗を反省して、分析して、身体で感じて、そして、次に失敗しないように再チャレンジする。逆に、偶然何の対策もせず成功してしまっても、次にまた行き詰ります。挑戦を繰り返すと、失敗と成功を繰り返します。成功は挑戦の数で決まります。それは同時に失敗の数で決まるとも言えます。だから、失敗は次への成功につながるので全く問題ありません。いつも挑戦している人は分かっていると思いますが、いつも挑戦しているとたくさん失敗します。もちろん、その分たくさん成功もしています。成功には、たくさんの失敗があるのです。

 

年とともに、だんだんと失敗しなくなります。そして、挑戦しなくなります。だから、失敗はさらなる挑戦を可能にしますし、もちろん成功も実現します。だから、何か失敗を感じて深く落胆しているときは、それは挑戦した証です。今は落胆してください。でも、その失敗は得られるものしかありませんから、むしろ自分を褒めてやってください。しっかり失敗を受け止めて、そして、近いうちに、きっとまた挑戦して、さらに失敗するかもしれませんが、成功も待っています。だから、もっともっと失敗して、それでも挑戦して下さい。

自分を変えたいけど変えられないとき。環境を変える。

毎日、仕事をしたり、生活をしたりしていて、同じ生活パターンが続いていたりすると、焦燥感や停滞感を感じてきて、何か変わらないといけないな、自分を変えたいなと思う事ってありませんか。でも、どうやって変えていたらいいか分からない、何をして変わっていけばいいか思いつかない、っていう事になったりしませんか。私はよくあります。そうやって、時折停滞感や焦燥感を感じたりしています。そんなときにどうしているかについて、お話ししたいと思います。

 

結論から言うと、自分自身を変えようとせず、自分の環境を変えることを意識する事が良いと思います。環境というのは自分の周りの事を変えるというように思うかもしれませんが、実際は自分の事を変えることを含んでいます。

 

そこでまず、何故環境を変える事が良いかという理由について説明したいと思います。それは、生命とはどういう状態で成り立っているかを考えるとわかりやすいと思います。生命の最も単純なものは細胞です。細胞は、細胞自身と、それを取り囲む水と、水と細胞自身を隔てる細胞膜から成り立っています。そして、細胞膜は単純に細胞自身と水を物理的に隔てているのではなく、水と細胞自身の間で、物質などの情報をやり取りしています。この、水と、細胞膜と、細胞自身が、3つの因子が、生命の単純な構成です。水は、細胞自身にとっては外部の環境に思えますが、実際は環境因子の水も細胞自身を成り立たせる因子のひとつなのです。人間も同じく生命ですから、この定義に当てはまります。人間は、人間自身を取り囲む環境も人間の重要な一部なのです。したがって、環境を変えるという事は、自分自身を直接変える原因になります。

 

では、どうやって環境を変えるのが良いでしょうか。それは、生活のパターンを少し変えてみることです。生活のパターンは自分が日ごろからやっている事で成り立っています。習慣として日常化しています。それを何か変えてみるのです。たとえば、毎朝会社に行く前にコーヒーを飲んでみて出社する時間を変えてみるとか、出社する前に喫茶店によってみるとか、特に、普段の時間帯を少し変更するのが、環境を変える最も確実な事です。そのようにして、生活パターンのちょっとしたことをぜひ変えてみてほしいと思います。

 

また、そもそも何故自分を変えたいのかと思い至ったかを考えると、たいてい疲れていたりします。頭が自由に働かないから、変えようにも変えることを考えられないのです。ですから、そう思うときは休むことです。無理して変わろうとせず休み事を心がけてください。

 

そして、変わるためには、実際には時間がかかります。変わるためには習慣を変えることになりますから、習慣を変えたり、新たに習慣を作ったりするには、数週間かかります。その意味でも、無理して変わろうとする必要はありません。上で言ったように、環境因子を変えれば習慣のしくみに基づいて2週間ほどで自然と変わります。時間がかかると思うかもしれませんが、それが人間です。そのくらいの時間で変わっていく意識は大切です。

 

そして、無理に変わろうとするのではなく、結果としてどうなりたいのか、変わりたいのかについて考えてみることです。変わりたい自分に考えることは楽しい作業です。今は考えるだけで十分なのです。

 

どうでしょうか。変えたいときは、無理して何かを変えようとせず、環境を変えることを心がけてみてください、そして、休みをしっかりとって、変わるには時間が数週間ほどかかるという事実を知った上で、結果的にどう変わりたいかという事についてだけ考えればいいのです。環境を変えれば、数週間かかりますが、確実に変わっていきます。ぜひそう意識してトライしてみてください。

「日」の単位ではなく「週」の単位で考える。変わりたい、何かを変えたいとき。

平日、会社などで働いて、週末に家でくつろいで過ごす。でも、何となく疲労感もあり、メンタル的に冴えない。今週末もこんな感じで同じように過ごして、何か上手くいっているように思えない。何かを変えたい。でも、自分が何をしたいのか、どうやって何かを始めたらいいのか、分からない。

それよりも、疲れていて、むしろ何もせずにしっかり休んだ方がいいんじゃないだろうか。いつもそうやってしっかり週末に休まないから、疲れを次の週に持ち越して、何を変えようにも疲れが取れていなくて結局何も変えられない。

 

そんな感じで、いつも同じように過ごして、大したこともやらずに、何も変わらずに時が過ぎていく…。と、思っていたりしませんか。週末は、平日会社に通勤しているのと違って、頭に色々と考える余地が出てきます。そして、上手くいっていない日々を何とかしたいと考えたり、でも、休みが必要だとも考えたり、頭は疲れているのに自動思考に陥ったりするものです。私は、そういうのはきっと、何か変えていった方が良いというサインではないかなと思っています。週末というのは、平日とはちょっと気分が違いますから、この週末のうちに何かを変えたい。でも、頭も大して働かないし、むしろ休んだ方がいいかもしれない。そうやってもやもやするものです。そこで、こういう週末に変わりたい、何を変えたいと思う時に、どのようにするのが良いのかについて考えてみたいと思います。

 

何か変えたいとき、何かを始めたいとき、今すぐ何かを始めるとか、今日何かを始めるとかは、単なる思いつきになったり続かなかったりするので、もう少し長いスパンでどうするか考えていった方がいいと思います。「日」の単位で考えるのではなく、「週」の単位で考えるのです。

 

人の日ごろの行動は基本的に習慣で成り立っています。習慣とは、継続することで何も考えずに出来るようになっている事で、自動的にやっているようなことです。新しい習慣を作りたい場合は、2週間くらいの時間をかけるのが良いと思います。それは、脳の神経細胞のネットワークの可塑性によるもので、繰り返し同じことを行うと、新しい神経の配線ができて、新しい記憶が付加されます。そうやって新しいことを覚えていきます。その時間は数週間です。ですから、2週間くらいの期間が何かの習慣を作るのには必要です。

 

まず、何か始めることについて考えるのではなくて、今日までの一週間とか、二週間とかの過ごし方について振り返ることが大事だと思います。平日の働いている事を含めてもいいと思います。何か良いことはあったかとか、仕事でこんなことができるようになったとか、先週末はこんなことをしていたとか、こんなことを考えていたとか、きっと何かあったと思います。そういう1-2週間の単位で、自分がやっている事、自分に起こっている事を見ていく事が良いと思います。頭の思考のスピードは速く、数秒の単位で目まぐるしく思考は回転しているとは思いますが、人間の身体や頭の仕組みから考えれば、そんなに速く変化していません。数週間です。ですから、1-2週間の時間をかけて振り返って、印象的な出来事や、確かに以前とは変わったと思えること、何かについて強く思っていたこと考えていたことについて、じっくり思い出してみてください。きっと、それよりも以前とは何かが変わっているはずです。

 

そして、そういう時間単位で考えつつ、今日からの1-2週間をどう過ごしたいか、どう変わっていきたいか、どうなっていたか、と考えてみてください。人は変わるのに2週間は変わりますから、そのくらいのスパンでどう変わっていきたいかについて考えるのが良いです。そして、そのくらいの時間をかけて変わっていくようなことですから、思いつきとは違って、それなりにしっかり変化できるイメージもできます。もちろんその2週間後の変化は、習慣化によって成し遂げるものですから、その変化は確実性が高いものになります。そのくらいのイメージで、どう変わりたいかを考えてみてください。

 

どうでしょうか。人間というのは、自分が思っているより長い時間間隔で生きています。分の単位や日の単位で生きていますが、この時間の単位では大きくは変わりません。実際は、週から月の単位です。そういう時間の単位でみていくと、どう変わっていきたいか考えやすくなると思います。疲れた週末ですから、すぐに今日からスタートするような話でもありません。もしやることが決まったら計画を立てるだけで週末を過ごしてもいいのです。やることをただ決めるだけの週末でもいいのです。どうせ、実行にかかる時間は2週間ですから。ぜひ、そういう時間の単位で取り組んでみてください。

人間関係の創る方法が分からない。それはイノベーション。

恋愛でも、友人関係でも、良い人間関係を創っていきたいものですが、大人になってくると、なかなか容易ではないように感じますよね。働いたり、家族をやったりするのが大変で、人間関係を創っていく余裕がないのが現状だと思います。そこで、改めて、人間関係をどうやって作ったらいいのか、考えてみたいと思います。

 

人間関係を作る為に必要な事は、新しい関係性を創っていく事を心がけることだと思います。例えば、恋愛関係を想定した場合、自分と相手とで、新しい何かを創っていくという事です。その何かが二人の関係性です。自分が一方的に相手を好きになるのではなく、逆に相手が自分を一方的に好きになるのでもありません。そして、お互いに好きになるという事が良い事と思うでしょうが、実際はそう単純なものではなく、自分と相手とで、二人の間にお互いに何か新しいものを提供しあって、その共同作業で創ったものを二人で大事にすることです。だから、自分も共同作業を創ることに参加しないといけないし、相手もその共同作業に参加しないといけません。そうやって、お互いに共同作業に参加して新しいものを創造するのです。片方が手を抜けば、その創造物は出来上がりません。二人で支えあうのです。それが関係性です。良い恋愛関係は、相思相愛を単に維持しているのではなく、二人で二人の愛を共同作業で創造しているのです。いわゆる、イノベーションを二人で起こしているのです。

 

これは、友人の関係性も同じだと思います。友人関係ができるとき、例えば高校の頃に同じ部活に入っていて、一緒に練習をして、お互い何かを目指しています。そして、一緒にその目標に向かって切磋琢磨してやっていくのです。その間に、二人の特別な関係性が出来てきます。それは、きっと二人の間での共同作業で育まれた関係性です。部活を通したかけがえのない関係性です。良い友人関係とは、そのような共同で行った特別なものや事を共有しているはずです。

 

つまり、人間関係とは新しい創造であって、イノベーションなのです。二人の共同作業がなければ生まれません。

 

会社で働いていると、なかなか仕事上、それ以上の関係性になるのは難しいと感じると思います。仕事はある意味遊びではないですから、そこで容易に友人関係を作れないように感じます。ですが、良い人間関係は構築できます。上のイノベーションです。お互いそれぞれに、仕事上のメリットになるように人間関係を構築しているようでは良い人間関係はできません。二人で、特別な何かを、仕事を通してでも構いませんので、創造していくという意識が大切です。ちょっとした会話から、お互いの特別な接点や会話を探って、それらを二人の創造物にしていくのです。それが二人のかけがえのないものになっていきます。仕事もプライベートも関係ありません。人間関係は、イノベーションですから、新しい何かを創造するつもりで関係性を構築しようとしてみてください。きっとうまくいきます。

利己的-利他的問題。MeToo運動から考える。

昨今、MeToo運動が注目されています。女性や少女の性被害の問題が多く、告発する人は大変な勇気が必要だと思います。この問題は普通に考えると、この告発は当然であるし加害者が悪いと思うのですが、ここで、人間はどの程度利己的で、どの程度利他的なのか、また、人間は利己的なんだから仕方がないことなのか、もしくは、利他的であるべきなんだから利己的であってはいけないんだとするべきなのか、この利己的‐利他的問題について考えていたいと思います。

 

まず、人間は利己的であるという事から話を始めるのが良いと思います。人間が利己的である幾つかの考えられる理由があります。

 

それは、ダーウィンの進化論や、リチャード・ドーキンスの「利己的な遺伝子」の観点から考えるのが良いと思います。そもそも人間は他の種と同じく、自分自身が生き残りたいという生存欲求を持っています。他人が生き残るより自分が生き残る方が優先です。生物の進化は、自然選択説によって、その環境で適したものが種を残していきます。そして、環境が変わった時にその変化に適応したものが生き残ります。また、突然変異が従来の種より適応力があれば生き残ります。そうやって、生物は進化の歴史をたどってきました。人間ももれなくこのシステムで種を存続してきました。また、生物には自分たちのDNAがあり、その利己的な遺伝子にしたがって生存してきました。DNAは自分のDNAを残そうと自己増殖しています。より生存力があるDNAが生存していきますから、その意味で利己的な遺伝子が生き残っているわけです。つまり、人間は利己的である特徴を生物として持っているのです。

 

そして、ユクスキュルの環世界という概念があります。人間を含むすべての生物は、自分の感覚器官を通して世界と接しています。人間なら五感を駆使して世界と接していますし、ノミはノミの匂いの感覚を通してノミ特有の世界との接し方をしています。言い方を変えると、世界と接しているのではなく、世界を自分のフィルターを通して作っています。「私」や「自己」とは自分の身体のうちのどこにあるのかという議論はありますが、それはさておき、自分が世界と接するとき、直接「私」と「世界」が接することはありません。それよりも前に、自分たちの感覚を通して世界と接する、より正確に言うと、世界を創造してわけです。その世界は主観的な世界に他なりません。他人と接するとき、このような世界を通して接することになりますが、主観的に見れば、他人は自分で創造した世界の中にいるのです。そのような意味で、人間は主観的な世界しか持ちませんから、利己的にならざるを得ない側面があるのです。

 

そして、今の時代が資本主義社会であるという事実です。1世紀前では、共産主義全体主義も、自由主義的資本主義とともに、世界の理想の社会システムとして候補にありましたが、資本主義社会が現実として残りました。資本主義社会の原動力は、個人の自由活動です。言い方を変えると、人間の個人個人の欲望がこの社会を突き動かしています。自分が欲しているものを求めてよい社会です。このシステムにより経済は成長してきましたし、社会は豊かになってきました。共産主義の計画経済は全く機能せず、人々から自由や豊かさ、喜び、を奪い去り、社会としては実現不可能性になりました。全体主義も実現しませんでした。その意味で、今の時代は個人主義の時代なわけです。個人の自由の時代です。つまり、この事も人間は利己的であることを説明するものになります。

 

では、利他的な社会はあり得ないのかという事ですが、そうではないと思います。人間は個人としては利己的ですが、社会が利他的な世界を作るのだと思います。人間が個々の世界だけの生きているときは社会は存在しませんが、個々の世界を通して社会や文化を形成することはできます。現にできています。法やルールは社会の一部です。

 

社会を形成するときの別の側面でもありますが、人間は自由の観点から、自分の思い通りにしたいという欲求を持っています。自分の思い通りにするために他人を利用するというものです。この考え方は力のあるものが一方的に力のないものを利用するという意味で、最初に話題にしたMeeTo問題を想起しますが、これも、社会を形成する仕組みになりえます。人類の政治体も、かつては独裁制がありましたから、その社会を形成しつつも、権力者が市民を思い通りにコントロールできます。これも社会化のプロセスのうちにあります。ですが、これらも長い年月をかけて人類は解決してきて、世界は基本的に独裁制はダメで、民主制の方が良いとみなされるようになっています。

 

人間の、このような社会化を進める基本的な事は、話し合いをする事です。コミュニケーションをとって議論することです。良い悪いは個人の人間にとっては関係なく、社会的な判断をするときに、良い悪いの議論が出てきます。このコミュニケーションとは、言葉です。言葉は相手とコミュニケーションをする最も良いコミュニケーションツールです。だから、言葉を使って、人と話し合いの場を作ってより良い社会を創っていく事になります。そして、言葉とは、他人との直接対話でなくても、使用できます。言葉は一人で発することが出来ます。今はインターネットやSNSがありますから、直接話さなくても発して伝えることができますし、人々に与える影響は大きいです。言葉による自己表現、自己主張が、現代は社会に大きな影響を与えます。つまり、言葉こそが社会化の最も重要な第一歩になります。

 

MeToo運動は世界を変えることができます。人間は本来、他の種と変わらず利己的な生き物です。でも、利他的ではないわけではありません。ただ、利他的である前にどうしても利己的になってしまうという事です。その事を認めて、いかに利他的な世界を創っていくのか。それは、言葉です。言葉による社会化が利他的な社会を実現する重要な一歩です。言葉の力を軽視せず、表現や主張していく事は社会への力になっていくと思います。

会社に勤め続ける方法。「自由」を大事にする。

好きなように、自由に生きていきたいんだけど、働かないわけにはいかない。生活するには基本的にお金が要るから、働いて稼がないといけないし、好きな事で起業したりして自由気ままに仕事ができるほど、仕事ができるわけではない。だから、とにかく今働いている会社勤めを続けていかないといけない。でも、続けるのは大変。

そういう風に思ったりしますよね。そうやって何とか会社勤めをしている人は多いのではないでしょうか。そこで、どうやったらあまり苦しくなり過ぎず、ストレスをため過ぎずに働き続けられるのか、考えてみたいと思います。

 

結論から言うと、会社勤めを続けていく為には、会社内で自由でいることを大事にすることだと思います。人間の活動にとって、自分自身の自由を確保することがとても大事です。自由を感じられなくなると、生きていて辛くなります。そこで、会社勤めの中で、自由を確保していく方法について話していきたいと思います。

 

まず、自由とは、特に会社での仕事の場合、時間が自由に相当すると考えると考えやすいと思います。最近は働き方が徐々に時間で働くのではなく、成果で働くように変わりつつありますが、それでも、まだ時間で働くという会社が多いのではないでしょうか。だから、時間に縛られずに働く事が大事だと思います。これ以上長く働いても仕事の生産性が上がらないなと思ったら、長く働かない事です。疲れたら早めにさっさと帰ることです。いつも定時かそれよりも遅く帰宅するのが普通になっていたら、早めに帰るのは気が引けるかもしれません。それでも、勇気を出して早めに帰りましょう。慣れてくると自由を感じられて働きやすくなるはずです。そして、仕事の生産性は上がってきます。

 

そして、自分のする仕事の内容を自分で決めることです。入社して数年くらいだと、すぐにそのような状態で働くのは難しいかもしれませんが、仕事の内容を上司や会社から与えられるのではなく、自分で仕事内容を決められるようになる事が大事です。自分で仕事を決められると、自由を感じられます。自分に責任やプレッシャーがのしかかってきますが、それができるようになれば、自分の裁量で働けるようになって、自由に仕事ができるはずです。

 

あと、大事なのが人間関係です。良好な人間関係を作りましょう。数はたくさん無理して作るより、少なくても良質な人間関係があると働きやすくなります。良い人間関係が構築できれば自由に話が出来るようになるし、安心して働けるようになります。

 

このようにして、とにかく、社内での自由を確保するように心がけてください。自由は人間の営みの中心です。自由がないと人間はすぐに息苦しくなって会社を辞めたくなります。なので、自由を中心に考えて、早めにさっさと帰って、仕事を自分で決めて、良好な人間関係を作るようにしてみてください。きっと働き続け易くなるはずです。