毎日の習慣や哲学の実践をつづるブログ

毎日の習慣、考えている事、実践について、基本哲学好きとして、とにかく書き続けています。

生きるための物語を習慣によって作る

人々は長い間、社会の物語を生きてきました。そして、20世紀はイデオロギーが終わったと言われています。例えば、19世紀から、資本主義社会と共産主義社会の物語の対立がありました。第一次世界大戦第二次世界大戦、そして冷戦を経て、一応資本主義社会が勝利したと言われています。ソ連は崩壊したし、中国は共産党一党独裁ですが、実質的には共産主義ではありません。その意味では、資本主義社会という物語を生きていると言えるのかもしれません。ですが、資本主義社会の中身は、社会の物語ではなく、個人主義です。

 

それでも、もちろん人間は物語を生きてきたし、これからもきっと物語は必要なはずです。上記では19世紀から今に至る最近の話をしましたが、それ以前も、宗教や神の世界を生きてきました。これらは社会の物語と言ってよいと思います。でも、繰り返しですが、現代は社会の物語は有効に働かなくなりました。

 

ではこれからは、人々はどのように物語を生きていったらいいのでしょうか。その事についてお話ししたいと思います。

 

物語は終わったと言いましたが、実際は資本主義社会という物語を生きています。日本の政治も、資本主義社会に台頭する政治体制を模索してきましたが、今のところ見つかっていません。

資本主義社会は物語ですが、その中身は個人主義です。個人の自由主義によって資本主義社会が成り立っています。ですから、個人で生きるスタンスが中心なので、社会の物語として皆で一体感を持って生きていくのは困難です。その為、これからは社会の物語ではなく、個人個人が自分の物語を作っていく事が重要です。「自分はこのように生きる」という信念を持って生きるという事です。それを支える自分の物語を必要としているのです。

 

では、どのようにして、自分の物語を創っていけばいいのでしょうか。社会の物語は、歴史やその時代の社会から現れてくるので、それに基づいて周りの人たちと同じように物語にできますが、個人の場合だと単純にはいきません。だから、自分なりに歴史を勉強し、世の中を理解しなければなりません。それなりの一般教養は必要です。そして、自分なりの世界に対する解釈や理解、把握が必要です。そのような知識を集めながら自分なりに納得できるように物語を作っていかなければなりません。自分の物語ですから、「他の人が言っていたから。」と言って簡単に物語を借りてくることができません。自分だけで自分の物語を作って決めなければなりません。

 

そして、その物語を自分のものにするために、物語を習慣化によって自分を支える確かな物語にしていかなければなりません。物語の自分への刷り込みのようなものです。つまり、自分に物語を覚えさせる作業が必要だという事です。それには、その物語について、自分で毎日のように考えて、自分の物にする事が大切です。本を読んでそれを参考にして自分で考得ることも大事です。とにかく、自分の信念で生きていけるように、自分に基づく物語を考え抜きましょう。

 

自分の物語は本当に自分が生きていく事を支えます。そして、それで終わりではありません。個人の時代とは言え、社会が無くなることはありません。ですから、自分の物語を通して社会がどのようになっていくことが望ましいか、自分で考えなければなりません。自分の物語から社会の物語の方向に向かっていくのです。これからはそういう視点が必要です。ぜひ、生きる事の目標や支えが足りないと思うなら、自分の物語を作ることをトライしてみてください。