人間には、一定の状態というものはなく、常に揺らいでいる存在です。何らかのリズムの中にいるような状態です。
エネルギーという言葉を使うと、エネルギーがゼロということはなくて、エネルギーが上がったり下がったりしながら、その揺らぎの中にいるわけです。
何かに集中するとエネルギーは消費しますが、その集中を解くことでエネルギーは回復するわけです。一定のエネルギーの中で、ある所にエネルギーを集中させるわけですから、集中させた分、そのエネルギーが分散していくわけです。
1日の間にずっと活動している時間帯もあれば、活動を止める時間帯もあります。そのような揺らぎの中で活動しないと身が持ちません。
筋肉は、緊張したり弛緩したりして、その揺らぎの中にあります。筋肉の緊張はずっとは続きません。必ず緊張させた筋肉は弛緩させなければなりません。
呼吸も、吸ったり吐いたりする周期を持っています。酸素を取り入れて、二酸化炭素を吐き出していますが、それだけではなく、吸う時の神経系の働きと、吐く時の神経系の働きは異なっており、その揺らぎの中で神経を整えているのです。
脳も、ずっと思考し続けることはできません。思考し続けた脳は疲労します。休ませなければなりません。論理的な思考をするときと、論理から離れて思考しない時の揺らぎが必要なのです。
人間は、身体を動かすことができますが、活発に、ダイナミックに動き続けることはできません。すぐに消耗します。
じっとして、落ち着くことも重要です。動と静の間を揺れ動くのです。
ですが、完全に静止することはできなくて、実際には微妙に揺れ動いています。人間の身体や筋肉は、少し揺れ動いているくらいがちょうど良いのです。
血液も絶えず循環しているわけですから、流れが滞らないように身体は揺らぎの中にあるのが良いのです。
調和することも大切です。環境に身を預けて調和させるのです。人間は揺らいでいるように、自然も環境もすべて揺らいでいます。
ですから、環境に身をゆだねるように合わせていくと、自然と身体は整うわけです。揺らぎの中に身を置くのです。揺らいでいる海に身を任せるようにするわけです。
快適さも、心地良さも、緊張と緩和の間の揺らぎの中にあって、そのどちらかでもないわけです。
エネルギーはなくなるわけではありません。エネルギーは常にあるわけで、ただ高くなったり低くなったりしながら、その揺らぎの中で環境と調和するのです。