シュンペーターのイノベーションの観点から考えると、経済が発展し続けていくためには、常に「新しさ」が生まれることが重要です。
イノベーションとは「新しさ」のことであり、仕事に関するあらゆるフェーズで新しさが生まれることが必須だということです。
働き方という観点においても、人間は多様であることから、原理的には人の数だけ働き方の種類がありうるわけであり、新しい働き方が生まれることもイノベーションのうちと言えます。
AIが生み出されて以来、人の仕事が奪われるのではないかという懸念がありましたが、考え方によっては、今まで皆がやってきた同じ仕事や同じ働き方はAIに置き換えられていくことによって、人間は新しい仕事や働き方を生み出す機会を得たわけです。
これまでも、人間の多くの仕事は、生産性のために同じ内容に集約されたり、機械に置き換えられたりしてきましたが、その度に人間は新しい仕事を生み出してきました。
AIの到来もこの流れにあるのであり、従来の仕事や働き方はAIに任せて、人間は新たな仕事や働き方を模索することができるのです。
とは言え、それは簡単なことではありません。ですが、イノベーションを常に求めているシステムにおいては、新しさが求められているのです。
新しさを生み出すという観点においては、AIを活用した仕事も、AIを活用した働き方も新しさのうちであり、それもイノベーションのうちとも言えます。
したがって、その意味でも、人の多様性×AIによって、新しい仕事や働き方が生まれる可能性は高いわけです。
話は変わりますが、仏教に、「諸行無常」という考え方があります。
常に留まることなく移り変わる世界観です。常に同じ状態はなく、変化し続けているのです。
新しさが常に生み出されていることも、これと同じです。イノベーションは、仏教の世界における諸行無常の考え方と一致しているのです。
全ての新しい仕事や働き方の試みが、実際に実現するかどうかは分かりません。試してみなければ分からないことです。
実現可能性のない仕事や働き方もたくさん生み出されるかもしれませんが、同時に、実行可能なものも生み出されるはずです。
社会はそれを求めています。
人の数と比較すると、仕事や働き方の数はほんのわずかです。もっと増えていいはずです。イノベーションは新しさを求めています。
人の数だけ仕事を生み出そうとしてもいいし、働き方を生み出そうとしてもいいのです。