人間は、自分の中で、ネガティブなことを思い出してはずっと考えてしまうという反芻思考を持っています。
自分の中で、ずっとネガティブな音声の情報が再生されてしまうのです。
音声情報とは、一般に、耳から入ってくる情報です。聴覚に基づいた情報が音声情報となるわけです。
音声が頭の中で流れるわけですから、音声は時間の流れを持っているわけです。
人間の視覚能力が、主観的な空間を生成し、それを空間として認識しているように、人間の聴覚能力が主観的な時間を生成し、それを時間として認識しているわけです。
つまり、主観的時間とは、聴覚によって作り出されているということです。
もちろんこの世界には、時間があり、空間があるわけです。この時間と空間の世界の中でわたしたちは生きているわけです。
そのような世界を現実世界、あるいは、客観的世界というならば、私たち人間が捉え認識する世界は主観的世界であって、主観的に作り出した時間と空間の中をわたしたちは生きている世界として認識しているわけです。
そして、その時間とは、聴覚が作り出しているのであって、音声の情報やそれによる思考は音声という時間の流れの中にあるわけです。
そのように考えると、ネガティブな反芻思考という問題は、外部からの音声情報によって止めることができると考えられるわけです。
人と話をしているとき、ネガティブな話をしているのでなければ、自分のネガティブな反芻思考は止められるわけです。
同様に、オーディオブックやラジオ、ポッドキャスト、YouTubeを聞く、など、音声情報を聞くことも、反芻思考を止めることにつながるわけです。
一方で、映像を見るなど視覚情報を見ても、反芻思考を止められません。聴覚情報と視覚情報は同時並行で処理できますから。
反芻思考とは、時間の流れの中にあるのです。自分が作り出している主観的な時間の流れの中にあるということです。
自分の時間の流れの中で音声情報による思考が再生され、展開されているのです。
自分の時間の中の音声情報による思考の再生とは、つまり、心の声であり、自分の聴覚が作り出した時間の流れの中にあるものなのです。
そして、反芻思考は心の声によるのであり、心の声を、外部からの音声情報で妨げるということなのです。
わたしたちは、反芻思考で苦しみます。それは、自らの耳で作り出した主観的な時間の中で再生されているのです。
そして、反芻思考を止めるには、外部からの音声情報が有効です。音声情報を聞くことによって、ネガティブな心の声を妨げるのです。