お金というものには、幾つもの機能があるように思います。
まず、物々交換をするのに便利なもので、物と物の間で仲介する役割を果たしてくれます。お金はその意味で、あらゆるものの代替物で、それ自体を持っている事によって、あらゆるものを手に入れる事が出来ます。
また、むしろ、お金を持っている事自体にも意味があって、今すぐに何らか手に入れるものがなくても、その価値は変わらないから、いつでも使えるわけです。ですから、お金は物と物を交換する手段として扱うものでありながら、それ自体を持つ事を目的とする事もあるという事です。
だから、お金はそれ自体を使わなくても持っているだけで意味があって、何らかの保険になるわけです。今は必要なくても、未来に必要になる何かは絶対にあるので、その時に効力を発揮するわけです。
今だけの価値ではなくて、時間を超えて未来をも保証してくれるわけです。
また、お金の価値は、価値あるものとして、みんなに共有されていて、浸透しています。ですから、何か取引したい時は、お金によって取引できます。
人はお金を欲しいと思っているし、お金がもらえるならその取引にも応じます。人同士のあらゆる取引にお金は使えますから、自分の求めている取引を成立させたい場合は、お金が役に立つのです。
人にお願いしたい場合も、お金をあげればその願いが叶うし、逆に、お金をもらえるなら人の願いは叶えてあげるわけです。
人と人との取引にお金はとても役に立つのです。
その意味で、お金は人と人とのコミュニケーションの代替とも言えるわけです。
この世の中は、人とのコミュニケーションが重要で、言葉のやり取りが重要であるわけですが、取引においては、説得や交渉などが含まれ、それらをお金は代替できます。
コミュニケーションの限界を、お金は解決できるわけです。
合理性を欠いていてもお金は問題を解決してくれるし、納得感が無くてもお金はスムーズに事を進めてくれるわけです。
人間関係の、あらゆる問題、コミュニケーションやそれによるストレスを解消してくれるわけです。そして、対立や争いや政治的な問題すらも解決できるわけです。
お金なんてものは、人間が人工的に作ってきたものにすぎないのですが、人間社会においては、あらゆる機能を持っているわけです。物と物、人と人など、あらゆるものの間に立って、仲介してくれるわけです。
それ自体が実体のように振る舞って、あらゆる機能を果たしてくれるのです。