人は、感じたり、思ったり、考えたりしています。その中で、考える事は、割と意識的にコントロールしやすい方だと思います。ですが、それでも、知らず知らずのうちに何かを考えてしまう事があります。その事に囚われて、ずっとその事を考える事に支配されます。
考える事は、無意識に考える事と、意識的に考える事があります。無意識に考えるとは、気が付いたら考えてしまっている事で、つまり、自分でコントロール出来ない思考です。
一方、意識的に考える事とは、読んで字のごとく、思考を自分の意識でコントロールする事であり、何を考えるかは自分で選べるし、考え方も自分で選べます。
考える事自体は、同時に、ひとつの事しか考えられないので、無意識に考えながら、同時並行的に、意識的に考えるという事はありません。意識的に考えていれば、無意識に考える事が割り込んでくることはありません。
人が何かを考えるとき、考える為の情報を使って考えるわけですが、たいてい、頭の中にある思考の種になるようなもの、思考の資源になるようなものを使って考えるわけです。
ですから、普段考えている事が、そのまま考える資源になるわけで、それは何気なく考えている事だろうが、意識的に考えている事だろうが、何でも考える資源として使います。
そうなると、無意識に考えてしまっている事が、自分を助けない事ばかりだったり、ネガティブな事だったり、自分を卑下してしまう事だったりして、自分の自信を無くすような事ばっかりだったりすると、その思考が思考の資源となり、そして、ずっとそのネガティブな思考の資源を使い続けては新たに作りだし、ネガティブ思考のループになってしまいます。
人間は習慣によって生きていますから、思考の習慣が思考パターンを作り出すわけです。ネガティブな思考のループは、ネガティブな思考パターンを作り出すわけです。
そう考えると、人間はネガティブバイアスがありますから、無意識に過ごしていたら、気が付いたらネガティブな思考パターンを形成してしまうのは自然です。
ですから、意識的に考える事が大切だという事です。意識的に何を考えるかを選び、考え方も意識的に行い、そのようにして思考の資源を作る。そして、そのような事で形成される思考パターンを身につけるという事です。
何を考えるかは、自分で選べます。そして、自分でどのように考えるかも自分で選べます。そのような意識的な思考が、それに応じた思考の資源を作り、そして、思考の習慣を作り、思考パターンを形成するという事です。