毎日の習慣や哲学の実践をつづるブログ

毎日の習慣、考えている事、実践について、基本哲学好きとして、とにかく書き続けています。

大きな喜びより小さな喜びの方が良い理由。

小さな喜びより大きな喜びの方が良いに決まっている。そう思いがちです。ですが、実はその逆で、大きな喜びより小さな喜びの方が良いんです。

人は、大きな喜びを期待しがちです。大きな喜びを期待してしまうのは、感情的なフィードバックが大きいからです。気持ちが高揚したり、興奮したりする感覚はとても心地良いからです。まさに、恋愛に対する期待感です。

ですが、感情的に強過ぎるフィードバックは、ドーパミンが出過ぎるなど、精神の状態の変化が大きいわけです。また、あまりにドーパミンに期待し過ぎると、依存症になったり、気分の乱高下が大きくなったりします。

精神の状態が大きく変動すると、身体への負荷も高いですから、疲れやすく、そして、自分自身のパフォーマンスも下がります。

また、大きな喜びを期待し過ぎているので、大きな喜びのフィードバックが無いと、日常がつまらなく感じがちです。そして、ちょっとした喜びがあっても軽視して見逃しがちになります。むしろ、非日常ばかり期待して、日常にがっかりして、幻滅してしまいます。

そして、そもそも、日々の生活の中に、心に強くフィードバックされるような喜びの体験は、そんなに起こりません。

一方、小さな喜びは、感情的なフィードバックも小さく、喜びの程度は小さいかもしれませんが、精神の状態が大きく変動する事はありません。心も穏やかで、ちょうどよく喜びを感じられるという事です。

そして、小さな喜びは、日々の生活の中で頻繁にあります。大きな喜びはごくたまにしか起こりませんが、小さな喜びは、よく見ていれば、いつでも起こっています。

むしろ、大切になるのは、小さな事によく気付く事です。小さな事に注意を向けて、小さな喜びを見つける事です。その為には、日々心が穏やかである方が見つけやすいし、注意も向けやすいわけです。忙しく、マインドレスに過ごしていると全然気付けません。

さらに良いのは、小さな喜びにいつも気付いているわけですから、それを大切にして、それを積み重ねる事が出来る事です。

小さな種も、小さく育てれば、いつか大きく実るわけです。木の苗が少しずつ成長し、大きくなるようなものです。

大きく実る事は素晴らしい事ですが、結局最も良いのは、日々小さく育て、小さく実るという小さな喜びの体験です。

大きな喜びは、その時は嬉しいかもしれませんが、結局過剰な期待はほとんどが裏切られ、そして、精神も疲弊し、長続きしません。ですから、そのような幻想を見ずに、また、妄想せずに、小さな喜びを大切にするのが良いという事です。