マインドフルネスでよく言われることが、「今この瞬間」に意識を集中させる事が大切という事です。
この事は、幸せになる事に直結しているわけです。
人は、自分自身の感じる感情に振り回されるわけですが、それは人間が感情を持つ生き物であるからに他ならないからです。
もちろん感情は、ポジティブな感情もあって、ポジティブな感情を感じているうちは良いわけですが、どうしても、ネガティブな感情を感じるわけです。
というより、ネガティブな感情の方に強く反応するわけです。それは、人間にはネガティブバイアスがあるからであり、進化論的には生き物としての生存戦略であるわけです。
その意味で、生存のためにネガティブな感情に反応し、それに対応し、適応するようにして生きているわけで、それは根源的に必要な性質であり、現にその性質で生きのびてきたわけです。
ですが、生きのびる事が出来たからと言って、幸せとは案外関係ないわけです。
幸せになりたいという場合には、このネガティブな感情に対して、上手く対処する必要があります。
恐怖、不安、様々なネガティブな感情は常にそばにあり、いつでもそのような感情は湧くわけですが、それに意識をいちいち向けていたら、生きた心地がしません。
また、人間は過去の嫌な事、未来の嫌な予測も、ネガティブデバイスに基づいていつでも想起、また、想像するわけで、これも生存戦略ではありますが、苦しみでもあるわけです。
意識は、散漫に、自動的に次々に想起してしまうもの、想像してしまうものに反応しするわけですが、同時に、苦しみは高まるばかりです。
いつだって人は、ネガティブな感情を抱き、ネガティブな感情はいつも自分のそばにあるわけですが、それにそのまま散漫に反応していると、ずっとつらく、そして、ずっと生きた心地がしないわけです。
ですから、ネガティブな感情に意識を散漫にしたまま向けるのではなく、意識を「今この瞬間」に集中させるわけです。ネガティブな過去やネガティブな未来に意識を散漫に向けるのではなく、今に集中するんです。
それが、幸せに直結するわけです。今のこの瞬間に意識を集中させる事が、今という時間を作り出す事になるんです。
今を感じるこの時間が心地良い時間であり、快適な時間であり、無い時間からある時間に解放されるわけです。
それが幸せであり、幸せを感じるという事です。
どんな過去であれ、どんな未来であれ、今この瞬間を感じる事が、いつだって心地良く、快適で、それが解放になり、そして、幸せだという事です。