毎日の習慣や哲学の実践をつづるブログ

毎日の習慣、考えている事、実践について、基本哲学好きとして、とにかく書き続けています。

悩み事はインターネットに聞く時代

人は誰しも悩みや問題を抱えています。そして、信用のおける親密な相手にだけその悩みを打ち明けて、共感してもらって、そして、少し心が和らいで、また明日に向かうことができる、そんな感じで、人と話をすることは大事だと考えられてきました。

でも、だんだんと個人の時代に入ってきて、そんな悩み事をいつでも話す人など近くにおらず、高校の時の友人とは、もう今更話すこともなければ、電話をしてまで聞いてもらうような機会を作ることもない。今は、そんな時代。悩み事は一人で解決するか、もしくは、カウンセラーに聞いてもらうか。実は、今の時代、そんなときは、悩み事はインターネットに聞くのが一番早いのではないかと思います。

そこで、何故悩み事はインターネットが良いのか、についてお話ししたいと思います。

 

基本的に、人は他の人と、言葉を使ってコミュニケーションをとります。言葉は、コミュニケーションツールとして最も効率的な方法です。しかしながら、言葉は完ぺきなコミュニケーションツールではありません。自分が思っている事を完ぺきに言葉として表現することもできませんし、相手の言葉を完ぺきに理解することもできません。会話は、どうしたって、誤解だらけの会話にならざるを得ません。だから、人との会話は、お互いの信頼と努力がなければ、成立しません。忍耐強さが求められます。さらに、対話は、お互いに話す時間が速すぎて、自分が思っている事を表現する最適な言葉を選び出す時間や、相手の言葉を理解するまでの時間は速すぎて、理解が追いつきません。そのため、実際に行われる会話の時間と、相互理解に必要な時間に差が生まれます。そういうこともあって、直接対話はコミュニケーションとしては、誤解を多く含むことになります。

 

続いて、本や小説というものがあります。これは、見方を変えれば、直接対話とは異なる間接的なコミュニケーション方法です。本を一冊読むのに例えば一日かかったとします。この一日が、相手が話した言葉に相当します。本を通した相手の話した話、メッセージを理解するのに、一日かけてもいいですし、足りなければもう一日かけてもいいのです。時間に制限はありません。ですから、時間が短すぎる直接対話に比べれば、相手のメッセージはしっかりと理解できます。そして、相手からのメッセージは本一冊分です。本一冊に、メッセージが詰め込まれているのです。ですから、相手が伝えたいという内容は、大量の言葉で表現されていて、かなり誤解が少なくなっています。小説も同じです。深いメッセージが長い物語を通して伝わってきます。さらに、本や小説は、何年も前の人と会話ができることを意味します。時間の壁を超えています。逆に、自分が書き手であることを考えると、未来の誰かに、自分の話したいことをより正確に伝えることもできます。このように、本や小説は、直接対話よりも誤解の少ない時間を超えたコミュニケーション方法です。だから、悩み事を抱えたとき、人に直接しゃべるよりも、本を手に取って読みながら、作者に声を聞いて、心が癒されたり、問題が解決したりすることで、より確実に悩みが解消したりするのです。

 

そして、インターネットです。インターネットは、双方向のコミュニケーションツールです。本や小説にように、著者の一方通行の発話ではありません。誰でも心の内をインターネット上に表現できるし、自分も表現できます。人と直接しゃべるより、たくさんの言葉を使って、変に気を遣わず何でも書けます。そして、これほどまでにインターネットが普及している今、自分の悩み事はほとんどインターネット上の誰かの声が応えてくれます。そして、自分の何気ないインターネット上への声が誰かに届き、その誰かの力になっていたりします。インターネットは、時間も空間も超えています。

 

これからは、心の内に秘めた悩み事は、インターネットが解決してくれる時代になっていくと思います。インターネットにアクセスしているどこかの誰かが、あなたの悩み事に的確に応えてくれて、誤解のないコミュニケーションが実現するかもしれません。